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血について : お血

お血を放置すると

 この数年、血液サラサラについてテレビや雑誌などで取り上げられることが多くなってきました。  そのため、 血液をサラサラにする食材や生活習慣についての皆さんの知識も豊富になってきているようです。

さて中医学ではすでに何千年も前から血液ドロドロについての概念が存在していました。 専門用語では「お血」と呼ばれ、「血」の質が悪くなり、粘り気を増して流れが悪くなったり固まりやすくなったりした状態を指します。


 この「お血」は「万病のもと」と考えられています。 肩こり、冷えなどの比較的軽度な症状から脳梗塞やガン等の重い疾病まで、多くの病気の原因とされるのです。

「お血」は、軽い状態の時すなわち「未病(まだ病気になっていないが体のバランスが崩れた状態)」の時に適切な対処ができれば良いのですが、放置しますと重い病気へと繋がっていく可能性もある重要な病態であると認識しましょう。

血液ドロドロをあなどってはいけません。 早い対処が肝心なのです。

「お血」チェックをしましょう!

さて、皆さんご自分は「お血」であるかどうか理解されていますか?

「自分は運動しているし血液サラサラのはず」という方もいれば「私は、外食が多いしちょっと心配」という方もいらっしゃるでしょう。 実際に血液の流れている状態は簡単に目で見ることが出来ないので、本当は問題ないのに不安に思われたり、逆に良くない状態でも気にしなかったりという事が起こってしまいます。

では、どうすれば血液の状態のチェックが出来るのでしょう。そう、中医学の出番です。 「お血」の考え方を取り入れればある程度推測は出来るのです。

では下記の項目を良く読んでチェックしてみて下さい。


・ 舌の色が暗赤色または紫色である

・ 舌の裏の静脈が浮き出ている

・ 目のまわりが黒っぽい

・ 顔色がどすぐろい

・ 髪の毛につやがなくパサつき、抜けやすい

・ 唇が紫色に近い


いかがですか? 一般的にはそれほど注意を払うことのない項目で、一見「血液サラサラ」とは関係ないようにも思えますが、中医学では重要な「お血」の指標になります。

このうち一つでも当てはまれば「お血」体質である可能性は非常に高いと考えられます。

さらに掘り下げて、チェックしましょう。


・ あざが出来やすい

・ しこりやポリープがある

・ 便が黒っぽい

・ 頭痛や腰痛など体に痛みがある

・ 肩や背中がこりやすい

・ 手足のしびれがある

・ 手足の先が冷える

・ 静脈瘤がある

・ しみが多い

・ 生理痛や生理不順がある

・月経の色が黒ずみ、塊が混じる


これらの項目は何となく「血液サラサラ」と関係しているようにも思えますよね。 そうです、すべて「お血」の症状であり、当てはまる項目が多いほど「お血」の程度は重いと考えられます。

「お血」を改善するには…

では「お血」を改善するためにはどうしたら良いのでしょう。「お血」が生じる主な原因は「ストレス」「偏食」「運動不足」とされます。 となれば、これらの原因を取り除いていくことが肝要です。

【生活習慣の改善点】

  • ストレスを発散しましょう!
    ストレスは「お血」の一番の大敵。 現代人にとって避けて通れないものではありますが、上手に発散させ、ため込まないことが大切です。 熱中できる趣味を見つけたり、音楽でリラックスしたり、お風呂にゆっくりとつかったりと皆さんにとって一番良い方法を見つけると良いでしょう。
  • 食事に気を配りましょう!
    「お血」に良い食材はたくさんあります。 代表的なものは青魚、ネギ類、納豆、お酢などです。 逆にあまり良くないのが脂肪の多い肉やお菓子など甘いもの。とはいっても、 食事はバランスが大事ですから、あまりに神経質になる必要はありません。 少しずつ意識を高めていきましょう。
  • 運動をしましょう!
    運動は「血」 の巡りを良くする一番手軽な方法かもしれません。 体を動かせば心臓が強く動き、手足が温かくなり、 全身に血が巡っていくことは皆さん実感出来ると思います。 無理なく継続が大事です。ウオーキングやストレッチでもよし、 真剣勝負のある競技を選んでもよし、それぞれに合った好きな方法を見つけて楽しんで続けてみて下さいね。

【こんなことも知っておくと】

その他、適度のお酒は血液の巡りを良くするとされます。 また半身浴などで負担をかけずに少し長い時間入浴されることも効果的です。 そして水分はしっかりと取ることを心がけましょう。特にお風呂上りや起床後は血液の流れが悪くなりがちですので、コップ一杯のお水を意識すると良いですね。また、タバコが血液循環を悪くすることは科学的にも実証されていますので、控えめにしましょう。

【「イスクラ漢方薬局」より】
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