頻尿、夜間頻尿、前立腺、神経性頻尿、過活動性膀胱でお悩みの方は是非ご相談下さい。

オシッコが近い…、夜トイレに何度も起きる…

通常私たち一日の排尿回数が昼間は5~7回、夜間は0~1回とされています。 頻尿とは、昼間や夜間の排尿回数が通常より多くなった状態です。

排尿のしくみ:畜尿のしくみ

 人間の体は、一日中、休むことなく尿を作り続けています。ところが、人が一日のうち排尿のためにトイレで用を足すのは平均的に言えば、七回程度だとされています。

もし、人間の体に尿を蓄積する機能がなければどうでしょう。少し想像しただけでも、頻尿どころでは済まないことがわかると思います。

どんどん作られてくる尿を排出するために、二十四時間、トイレにこもっていなくてはならなくなるでしょう。

そのため、人の体には尿を溜める機能が、自然にそなわっています。

それではまず、尿がどのようにして作られるかを簡単に説明しましょう。

人の尿を作るのに必要な内臓は、腎臓です。

 腎臓は血管を流れてくる血液を濾過し、いらないものを漉し取ります。濾過した水分を、原尿と呼びますが、その中には、まだまだ使える成分が残っていますから、その成分をまた血液にもどします。 そのようにして、純粋にいらないものだけとなった尿は、尿管を通り、膀胱へと運ばれるのです。

尿管は常にぜん動しています。ぜん動とは、伸びたり縮んだりを繰り返す運動のことで、そのために、尿管というポンプの中を、尿がスムーズに移動するわけです。

トイレに行って用を足してもまたすぐに行きたくなる、このような症状で困っている人は少なくありません。

このように便所に行き尿をする回数が増えることを頻尿といいます。

頻尿には1回の尿の量も増加する多尿を伴う場合と、尿意(尿をしたくなる気持ち)はひんぱんに起こっても1回の尿量は少ない場合に区別されます。

頻尿とは

250ccたまると強い尿意を感じるようになります。水を多量に飲めばそれほど尿の量も回数も増えてきます。

さらに老人になれば、腎臓の尿を濃くする力(尿濃縮力)が低下するので尿の回数は多くなりがちで、とくに夜間に尿に行く回数が増えてきます。 夜間に1~2回小便に起きるのは異常とは言えません。

いろいろな原因で尿の回数が増えてきた状態を頻尿といいますが、

昼間に8回以上、夜間睡眠時に3回以上、合計で一日8~10回以上
トイレに行く時は頻尿といえるでしょう。

頻尿は昼間や夜間を通して起こるのがふつうですが、昼間だけ起こる場合や夜間だけ起こり昼間はふつうの場合がしばしばあります。

頻尿の原因

頻尿の起こる原因としては膀胱や前立腺など泌尿器系の臓器に病気が存在して起こるものと、とくに原因がなく起こる頻尿とに区別できます。

● 尿の回数が多くなる時に、他の自覚症状を伴うかどうかが原因の手がかりになることがあります。

● たとえば膀胱炎や前立腺炎では排尿時の痛みや不快感、残尿感を伴うようになります。

● また膀胱炎や尿道炎では尿の検査で赤血球や白血球、細菌などが認められます。

● 前立腺炎(細菌性)では、前立腺をマッサージすると白血球が混入するようになります。

このように尿の性質の変化から診断できるものは、診断も比較的容易です。

▼ 尿崩症や糖尿病、慢性腎不全の疑い

尿の回数だけでなく、1回の尿量も異常に増えている場合は多尿と呼ばれ尿崩症や糖尿病、慢性腎不全などが疑われます。

▼ 前立腺肥大症の疑い

中・高年の男性で尿が出るまでに時間がかかったり、尿が出てもチョロチョロとしか出てこない時には前立腺肥大症が考えられます。前立腺肥大症では夜間に何回も小便に行きたくなります。

▼ 子宮筋腫や卵巣腫瘍など膀胱周囲の臓器の異常・圧迫された可能性の疑い

最も多いのは尿の回数は増えているものの、他の自覚症状はなく、尿量も何回もトイレに行くためにほとんど出ないか、出てもごく少量の場合です。

この場合、膀胱内の腫瘍などにより膀胱容量が減少してくる可能性や、子宮筋腫や卵巣腫瘍など膀胱周囲の臓器の異常により膀胱が圧迫された可能性を考える必要があります。

神経性頻尿とは

 誰でも緊張すると尿意が起こってきますが、過度に尿意を気にするようになると、少し膀胱に尿が溜まっただけでも尿意を感じるようになってしまいます。

神経性頻尿は精神的ストレスや緊張のために何度もトイレに行きたくなった経験や、電車や車、学校などでトイレをがまんした経験をきかっけに、尿意に対する恐怖心が植え付けられてしまった結果、起こることが多いようです。気にするとよけいに尿意を生じるという悪循環に陥ってしまい、日常生活にも支障を来すようになります。

神経性頻尿では尿意以外の自覚症状はなく、尿の性状もきれいでにごりは認められません。 比較的若い女性に多いため、腹部エコーで下腹部を調べますが卵巣や子宮に異常は認められません。 夜間睡眠時や何か他のことに集中している時には尿意は消えています。

女性で膀胱炎を起こした後に、神経性頻尿を発症することがあります。 頻尿の他に残尿感や排尿時の不快感・痛みなど膀胱炎とそっくりの症状が起こってきますが、尿を調べても膀胱炎の時のような尿の異常は認められません。 軽いものでは膀胱炎のときのように抗生剤の内服を行うと自然に良くなっていきます。

神経性頻尿の治療としては膀胱の過敏性をやわらげ、余分な収縮を抑える薬(抗コリン薬)が効果的です。心因的な要素が強い時には抗不安薬、自律神経調整薬、抗うつ薬などが必要になることもあります。

過活動性膀胱とは

 不意に強烈な尿意が特徴の「過活動性膀胱」が中高年世代にみられることがあります。 細菌の調査では40歳異常の12%、約800万人に何らかの症状があると推定されています。 高齢になるほど患者は多く(80歳代では40%近く)、女性より男性に多い傾向があります。

健康な人では膀胱に400-500ccの尿がたまると最大尿意を生じ、排尿のための筋肉収縮が起こる仕組みがありますが、過活動性膀胱ではたまった尿の量とは無関係に、勝手に筋肉が収縮し、予測のつかない尿意を引き起こしてきます。

突然トイレに行きたくなり、一刻もがまんできないというものから、一日に十回以上もトイレに行ったり、一晩に何回も目覚めることがあります。 こうなると心の健康への影響も深刻になります。 膀胱を支配する自律神経の障害や脳への近く伝達の異常などが原因として考えられています。 治療としては抗コリン薬などの薬物療法と定時的に排尿を行うなどの行動療法と組み合わせると効果的といわれています。

漢方 ・ 中医学の考え

漢方医学・中医学ではこう考えます
【頻尿とは】

頻尿は病名でなく一つの症状です。通常、私たち一日の排尿回数が昼間は5~7回、夜間は0~1回とされています。 頻尿とは、昼間や夜間の排尿回数が通常より多くなった状態です。

【冷え症の原因と治療】

頻尿の原因は水分の撮り過ぎ、膀胱炎などの感染症、前立腺肥大、加齢、排尿に関係する筋肉の機能低下、神経の病気、心因性のものなどさまざまです。

中医学では、頻尿は五臓六腑の機能失調と関係があり、特に腎と膀胱です。治療するには個人の体質・症状を重視し、体質を改善しながら、排尿にまつわる諸症状を緩和します。

1. 腎陽虚による頻尿 (高齢者で冷えを伴う慢性頻尿タイプ)

【症 状】

夜間頻尿・尿量が多く色も薄い・尿が漏れやすい、手足や下半身が冷える、寒がり、足腰が重だるい、下半身にむくみなど。

【原 因】

老化、慢性疾患などで体力が衰弱し、腎の陽気が不足し、体を温める力が低下になります。その影響が膀胱に及んで、頻尿になります。

2. 腎陰虚による頻尿 (排尿時に軽い熱感があり、ほてりを伴う慢性頻尿タイプ)

【症 状】

頻尿・尿色が濃い・尿量は少ない、めまい、耳鳴り、のぼせ、手足のほてり、寝汗、口やのどの乾き、足腰が弱いなど。

【原 因】

老化・過労・慢性疾患などで腎の陰精が不足になり内熱が生じます。その影響が膀胱に及んで、頻尿になります。

3. 膀胱湿熱による頻尿 (排尿時に強い熱感・排尿痛を伴う急性頻尿タイプ)

【症 状】

頻尿と共に、排尿時に灼熱感、排尿痛、排尿困難、残尿感、尿の濁りなどの症状があります。

【原 因】

湿熱が膀胱に侵入、あるいは辛いもの・酒・脂濃いものを取りすぎで、体内で湿熱を生じると、それが膀胱に影響して、膀胱の機能を乱れ、炎症を引き起こすため頻尿が起ります。

4. 心熱による頻尿 (動悸・不眠など精神症状を伴うタイプ)

【症 状】

頻尿・排尿時の違和感で心配事や緊張により増悪、イライラ、不眠、動悸、口やのどの乾燥感など。

【原 因】

考えすぎ、悩み、煩躁など精神的ストレスで心に熱が生じると、それが膀胱に影響して、膀胱の機能を乱し、頻尿や排尿痛を起こします。

5. 肝気鬱結による頻尿 (ストレスや緊張により、尿意を起こしている膀胱神経症タイプ)

【症 状】

頻尿と共に残尿感があり、尿量が少ない、ストレスや緊張によって症状がひどくなり、睡眠中に尿意はない、イライラ、怒りっぽい、憂うつ、女性では、生理不順、生理前に胸の張りと痛みなど。

【原 因】

気にしやすい・憂うつ・怒りすぎなど精神的ストレスや緊張により、尿意を起こして頻尿になります。

6. 気虚による頻尿 (尿道括約筋の機能低下により、尿意をがまんする事ができないタイプ)

【症 状】

頻尿・尿意をがまんできず・尿漏れ・尿色が薄く尿量は普通、疲労によって症状が悪化する、元気がない、疲れやすい、息切れ、少し動くと汗をかく、食欲不振・下痢しやすいなど。

【原 因】

平素胃腸虚弱、体力が低下している人で、過労あるいは疲労などにより気が不足になり、尿意をがまんできず頻尿・尿失禁を起こします。

7. 寒凝下焦による頻尿 (下腹部や下半身の冷えを伴い、菌のない膀胱炎タイプ)

【症 状】

頻尿と共に残尿感があり・尿色が薄く透明、下腹部や下半身の冷えなど。

【原 因】

冷えによって膀胱が収縮して容量が小さくなるために、少しの量で尿意や残尿感を起こして頻尿になります。

症例 ・ 体験談

※ 「症例・体験談」で紹介している症例内容は、あくまで参考程度にして下さい。

※ 服用薬の効果は個人の体質・症状によって変わります。

※ また、「経過」についても個人の体質・症状などによって変わります。

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