中でも腰痛は10人に1人、約1000万人がいるといわれており、特に65歳以上の高齢者では5人に1人が腰痛を持っているといわれています。
神経痛は末梢神経が刺激されて起こる痛みで、大きく原因がハッキリしている症候性と原因が分からない特発性に分かれます。
骨の変形、神経周囲の炎症、外傷などの病変が証明されるものをいいます。
例えば坐骨神経痛では、椎間板ヘルニアや腰の骨が変形する腰部変形性脊椎症などによって神経が刺激、圧迫されて起こるというように原因が分かっています。
原因が分からない神経痛で、三叉神経痛や舌咽神経痛などが挙げられます。
リウマチは関節およびその周辺、筋肉などの運動器の疾患を広く含む考え方です。
この中には,慢性関節リウマチなどの他に、(変形性)関節症、痛風など、運動器の痛みを症状とする病気が挙げられます。
▼ リウマチの治療は
痛みや炎症を抑える消炎鎮痛剤やステロイド剤など対症療法が中心になります。
しかし、これらのお薬は胃腸障害や肝臓・腎臓への障害、糖尿病、高血圧などを引き起こす副作用があり、使用する上で注意が必要です。
また、これらのお薬は痛みや炎症を鎮める働きが強く、症状の悪化を抑えるにはとても必要なお薬ですが、あくまでも対症療法であり、根本的に神経痛・リウマチを改善するものではありません。
神経痛・リウマチでは、日頃の生活習慣に漢方の考えを活かしていくことが大切になります。
・身体を冷やさない → 血行を良くする
・冷たい清涼飲料水を飲みすぎない → 水分の代謝を良くする
・趣味・適度な運動等を行い、ストレスを溜め込まない → 神経の働きを整える
・その他
規則正しい生活習慣を送り、暴飲暴食や無理な運動など身体に負担をかけないようにしましょう。
虚弱体質に外邪が浸入し経絡阻滞(血行が悪くなり経絡に滞る)をおこし痺証(風痺、寒痺、湿痺、熱痺、)となる。
どのタイプに属するかを考えながら弁証論治を行います。
・関節部の疼痛、遊走性の疼痛、関節の屈伸不利。
・関節部の疼痛はどのタイプにも共通する症状で疼痛部位が一定しない。
・これは風寒湿邪が経絡に残留し、気血の流れが悪くなるとおこる。
・悪寒 発熱
・舌苔薄白
・しびれ、浮腫、舌苔は賦などの症状がある。
・雨天に増強しやすい。 雨天は湿気が多くなり、気血の運行がいっそう悪くなるので起こります。
・患部が冷えて痛む、疼痛は固定性、寒冷刺激により変化。
・寒邪は陰邪であり、凝滞性がある。
・寒邪が経絡を阻滞させて気血が凝滞すると固定性の疼痛がおこります。
・冷やすと凝滞がひどくなるので疼痛は増強し、温めると気血の流れが改善するので疼痛は軽減する。
・舌苔は薄白などの症状がある。
・触れると疼痛が激しくなり、全身の熱感、口内乾燥感・赤色尿・便秘・舌苔は黄賦、脈数などの症状がある。
風熱の邪に湿邪がからんで人体に侵襲し、経絡や関節に阻滞し、その為に気血の流れが阻 滞するのがこのタイプになります。 あるいは「風」「寒」「湿」の邪が長期にわたって改善されないと熱に変化し、発熱・汗か いても熱が下がらないなどの症状がでてきます。
漢方の考え方の中には「気」「血」「水」というものがあります。
この「気」とは神経の働き、「血」は血行・ホルモン、「水」は水分代謝を意味し、これらのバランスが乱れると病気を引き起こし、中でも神経痛・リウマチのような痛みの疾患が起きやすいと考えています。
漢方では神経痛であろうが、リウマチであろうが、その原因は気(神経)、血(血行・ホルモン)、水(水分代謝)の働きが乱れることによって起こると考えています。
つまり神経の働き、血行・ホルモン、水分代謝の働きを整えることが、神経痛・リウマチの根本的な改善につながることになるわけです。
※ 「症例・体験談」で紹介している症例内容は、あくまで参考程度にして下さい。
※ 服用薬の効果は個人の体質・症状によって変わります。
※ また、「経過」についても個人の体質・症状などによって変わります。