厚生労働省の調査によると、無理を続けてきた40~50代の責任世代以降で"腰の痛み"を感じている人が急増することも判っています。
背骨(脊椎(せきつい))は『椎骨(ついこつ):椎体と椎弓』という小さな骨が縦に積み重なった"S字形"の構造をしています。 また、椎骨と椎骨のつなぎ目には、それぞれの椎骨をしっかりとつなぎ、衝撃を和らげるクッションの役目をする『椎間板(ついかんばん)』と呼ばれる軟骨があります。
背骨の中は空洞になっていて、その中を『脊髄(脳からつながっている中枢神経)』が通っているため、背骨が大切に守っているのです。 腰の椎骨や椎間板に障害が起こるなどして神経が障害されると、『腰痛』のほか、『脚のしびれ』などが引き起こされます。
腰痛の種類はさまざまですが、最もよく見られるのは、脊椎やその周辺の筋肉などの病気によるものです。
骨の老化や変性などであれば、病院の検査(原因の特定のため、エックス線などの画像検査を行う場合があります)で原因を特定することができます。
種 類 |
椎間板ヘルニア (ついかんばん) |
脊柱管狭窄症 (せきちゅうかんきょうさくしょう) |
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腰椎の側面図 | ||
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腰椎の側面図 | 椎間板が変性して髄核(ずいかく)が飛び出すと、神経が刺激され、腰痛や脚のしびれが生じます。 | 椎骨の変形や靭帯(じんたい)の緩みによって、脊柱管(背骨中の空洞)が狭くなると、神経が圧迫されて腰痛や脚のしびれを伴います。 |
種 類 |
特 徴 |
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急性腰痛症 (ぎっくり腰) |
・腰をひねったり、重い荷物を運んだ時に突然に起こる、急性の腰痛です。 ・筋肉や靭帯など骨以外の組織が損傷を受けて起こる"腰のねんざ"で、発作直後は強い痛みを感じますが、時間とともに痛みは徐々に和らぎます。 |
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慢性腰痛症 |
・急性期を過ぎても、痛みが持続したり、繰り返す場合をいいます。 ・脊椎を支える筋肉や靭帯が、慢性的に疲労することで起こるものです。 ・慢性腰痛の大半を占める筋性腰痛は、女性に起こりやすいとされています。 |
- 重い荷物を持ち上げる時は、膝を伸ばしたままだと腰への負担が大きくなります。片膝を付いて体に引き寄せるようにして持ち上げるようにしましょう。
- 背骨の"S字カーブ"を意識することが、腰に負担をかけない姿勢のポイントです。立つ時も背筋を伸ばして胸を張り、お腹を引き締めて立つようにすると"S字カーブ"が保たれます
- 痛いからといって身体を動かさなくなると、腰や下半身の筋力が落ちてしまい、腰痛を悪化させてしまう悪循環になることがあります。 水泳や散歩などで無理のない適度な運動を取り入れ、脊椎を支えるのに必要な腹筋や背筋を鍛えるようにしましょう。
- 肥満は重い体重を支えるため、腰に過剰な負担をかけてしまいます。肥満にならないよう、食べすぎは控えることが大切です。
- 将来、骨粗鬆症を起こさないためにも、カルシウム不足となる無理なダイエットは禁物です。 また、カルシウムを含む牛乳や小魚などを摂り、骨を強くする栄養バランスのとれた食事を摂るようにしましょう。
- 冷えは、特に慢性的な痛みの場合は、症状を悪化させる要因になります。 夏場は冷房の効かせ過ぎ、冷たいものの摂り過ぎは控えることも大切です。
漢方の考え方の中には「気」「血」「水」というものがあります。
この「気」とは神経の働き、「血」は血行・ホルモン、「水」は水分代謝を意味し、これらのバランスが乱れると病気を引き起こし、中でも神経痛・リウマチのような痛みの疾患が起きやすいと考えています。
漢方では神経痛であろうが、リウマチであろうが、その原因は気(神経)、血(血行・ホルモン)、水(水分代謝)の働きが乱れることによって起こると考えています。
つまり神経の働き、血行・ホルモン、水分代謝の働きを整えることが、神経痛・リウマチの根本的な改善につながることになるわけです。
特に慢性的に続く腰痛をはじめ、それらに伴う痛み・しびれに対しては、漢方的な治療で対処することも可能です。
また、腰痛やひざの痛みなどの関節痛の原因には
※ 「症例・体験談」で紹介している症例内容は、あくまで参考程度にして下さい。
※ 服用薬の効果は個人の体質・症状によって変わります。
※ また、「経過」についても個人の体質・症状などによって変わります。